こうたろう物語.4 / その後の経過

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翌日、そのワンコに、「幸太郎」という仮名を付けることにしました。
いつまでも名無しのワンコでは可哀想だし、「ワンコ」や「オイ」では呼びにくかったからです。
結局、呼ぶときは「幸太」になっていますが・・・

とりあえず、町内の警察所に電話。迷い犬を我が家で保護をしている事を告げ
夕方、病院へ向かいました。幸太のその後の経過を聞きに行くためです。
幸い、幸太は思った以上に元気で、食欲もあり、心配していた
排泄マヒなどの後遺症は心配ないだろうと言うことでした。
ここまま状態が落ち着くのを待って、2,3日中に足の手術を行うことになりました。

病院のゲージで横になっている幸太は、ネックガードをされて
少し不自由そうでした。
声をかけても、チラッと横目で見るだけで、あまり反応してくれません。
「事故から2日目で、傷が痛いのかもしれないよ」
と獣医さんはフォローを入れてくれましたが、私の事は嫌いなのかもしれないなぁと
思いながら帰ってきました。

明日から、真剣に飼い主探しを始めなくちゃ・・・
 

 
昨日、警察所に電話は入れたけれど、迷い犬を探す飼い主さんの
届出はありませんでした。
(この町内は、犬が迷子になったら警察に届けるのが一般的だそうです。)
その他にも、町内の保健所や役場はもちろんの事、近隣の町役場や保健所
あちこちの交番にも電話をかけまくりましたが、それらしい届出は
ありませんでした。各公共機関に張り紙を出してもらえる事になったので
ひとまず役場関係は様子を見る事にしました。

その後は新聞社に電話。掲示板に掲載してもらう事を頼み
午後は近所の聞き込みへ出かけました。
この辺りで、犬が逃げ出してしまった家はないか、柴犬に似た犬を
飼っているお宅はないか、と聞きまわりましたが、有力な情報はありませんでした。

夕方は幸太の面会へ。相変わらず、あまり反応はありませんが
ゲージの中に手を入れたら、ちょっとだけその手を舐めてくれました。
食欲もあるし状態も安定しているようなので、18日に手術をする事になりました。
心配していた排泄マヒなども大丈夫でした。
ちょっとだけ安心です♪
 

 
引き続き飼い主探しを続行。でも有力情報は全く無く、役所関係からも
連絡はありません。(やっぱり捨て犬なのだろうか?)

明日は幸太の手術の日なので、励まそうと思い面会に行くことにしました。
ちょうど食事の時間。私が傍にいたら警戒して食べないのでは?
と思っていたら、ほんの数秒躊躇しただけで、パクパク食べ始めました。
ネックガードが邪魔で、少し食べにくそうです。
食器に残ったフードを指で取り幸太に与えるてみると、嫌がりもせず
食べてくれました。やっぱり飼い犬だったのでは?とも思いながら
「明日の手術がんばるんだよ!」と何回も声をかけ帰ってきたのであります。
 
 

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